パニック障害とは?
パニック障害とは、突然の動悸や息切れ、息苦しさ、不安感が現れたり、またそれに対する不安や恐怖を感じたりする症状のことです。これらの症状が続くと、日々の生活に支障をきたすようになります。
パニック障害は、病院で心電図や血液検査、MRIなどの検査をしても「異常なし」という特徴があります。そのため、「こんなに苦しいのに・・・。」と本人が感じていても、周りの人には分かってもらえないという苦しみを抱えることもしばしばあるのです。
パニック障害の症状
- 心臓がドキドキして、動悸が止まらなくなる
- 電車や車など乗り物に乗ると落ち着かない
- 飛行機に乗れない
- 満員電車に乗れない
- 電車が急に停まると不安感が押し寄せてくる
- 不安になると呼吸が苦しくなったり、浅くなったりする
- 過呼吸になる
- 緊張すると汗が大量に出てくる
- 映画館など薄暗くてすぐに出られないところに不安感がある
- 車を運転すると不安になり、特に高速道路やトンネルの中が苦手
- 渋滞になると不安感が押し寄せてきて、動悸がする
- スーパーやショッピングモールなどの人混みで急に息苦しくなる
- 急に不安が押し寄せてくることがある
- 精神安定剤などを併用しながらなんとか持ちこたえている
- 胃の調子が悪く、吐き気がすることがある
- 目まいや立ちくらみがする
- かみしめ、食いしばりや歯ぎしりがある(朝起きると首や肩がツライ)
上記のような症状が出た時に、病院にかかると一定の診断基準の元にパニック障害と診断されます。
パニック障害の症状の特徴
パニック障害は、
- パニック発作
- 予期不安
- 空間恐怖(広場恐怖)
- パニック発作
何の前触れもなく突然起こります。 場所や時間帯は関係なく、電車や車の中、仕事中、自宅など、どのような状況でも起こり得ます。 発作中は、激しい動悸、息苦しさ、めまい、吐き気、手足のしびれ、発汗、震え、不安感、死の恐怖など、様々な身体症状や精神症状が現れます。 - 予期不安
一度パニック発作を経験すると、再び発作が起こるのではないかという不安(予期不安)が度々出るようになります。 例えば、発作が起きた場所や状況を避けるようになったり、外出を控えるようになったりします。 また、発作時の症状に似た身体感覚(例えば、動悸や息苦しさ)を感じると、また発作が起こるのではないかと大きな不安を感じることがあります。
- 空間恐怖(広場恐怖)
空間恐怖(広場恐怖)とは、パニック発作や予期不安を繰り返すうちに、助けを求めにくい場所や状況を避けるようになることを言います。例えば、過去に発作が起きた場所である電車やバス、飛行機などに乗れなくなったり、会議室や映画館などの空間を避けたりします。重症になると、自宅から一歩も出られなくなってしまうこともあります。 空間恐怖(広場恐怖)の症状は人それぞれで、特定の場所や状況を避ける、誰かと一緒でないと外出できないなど、常に不安を感じながら外出することになり、うつ状態になる方もいます。
パニック障害の本当の原因を理解する
パニック障害は、突然、激しい不安や動悸に襲われるパニック発作が繰り返し起こり、それに伴い「また発作が起きるのでは⁉」という予期不安や、発作が起きたときに逃げられない、助けが求められない場所や状況を避ける空間恐怖(広場恐怖)を伴う精神疾患です。パニック発作が引き金となり症状が進んでいきます。
「精神的に弱いから」や「気の持ちよう」として片付けられがちですが、実際には脳の機能的な問題や自律神経の乱れが深く関わっており、適切な理解と治療が非常に重要となります。
パニック発作はなぜ起こる?
パニック発作の代表的な症状である、動悸や息苦しさ、不安という状態は、元々人間に備わった『危機感』という本能行動でもあります。
『危機感』とは、生命を脅かすような事態に意思とは関係なく作動する本能的な行動であり、大脳辺縁系という大脳の奥にある部分で情報を処理しコントロールしています。本来であれば緊急事態でないかぎり、日常にこの機能が作動することはありませんが、あることをきっかけに誤作動を起こし、症状となります。
カラダのコリが引き起こすパニック発作
『危機感』という機能の誤作動を引き起こすのは、【カラダのコリ】です。
首や肩、背中の筋肉が緊張することで、脳への血流不足や自律神経の乱れに繋がり、パニック発作が引き起こされるのです。特に首コリは、脳に近いところの神経を圧迫するので、脳に影響を及ぼします。首の後ろの筋肉(後頭下筋群)にコリができると、自律神経の中枢がある脳幹(視床下部)を圧迫し続け、交感神経が過緊張状態となります。すると、心臓がバクバクと動いたり、呼吸が速くなったり、不安感に襲われたり、まさしくパニック発作時の状態です。
つまり、身体の緊急事態を「動機や息苦しさ、不安感」といったパニック症状で知らせてくれていると言ってもよいでしょう。
パニック障害 カラダのコリはなぜできる?
カラダのコリは、一部分の筋肉や組織に負担をかけてしまうような体の使い方でできやすいです。
例えば、デスクワークなどで一日中同じ姿勢で座っていたり、パソコン画面を何時間も見ていたりすることなどです。負担のかかる部位(この場合、首や背中、目や頭など)の筋肉や組織が硬くなり血流が悪くなることで、コリは形成されていきます。
また、カラダのコリは遺伝するものでもあり、家族内にパニック障害の人がいる場合、発症リスクがやや高まる傾向にあります。
あなたは、首や肩、背中などにコリを感じていませんか?まさにそれが、パニック障害やパニック発作の原因なのです。
パニック障害は鍼でなおせる
パニック障害を訴える人の多くは首や肩・背中に強いコリを感じています。しかし、そのコリの現れ方は人それぞれです。それぞれのコリを見極め、解消することで、パニック障害の症状がラクになっていきます。
パニック障害特有のコリを見極める
パニック障害の症状がある方には、首や肩・背中に特有のコリがあります。ご自身の首や肩まわりに触れてみて下さい。硬くコリコリとしたものがあるはずです。このコリが緩んでいくと呼吸がラクになり徐々に症状が良くなっていきます。
また、この特有のコリは、人それぞれ現れる位置が違い、形や大きさも異なります。このコリの位置や形によってパニック障害のタイプが異なります。タイプを見極め治療することで、パニック障害を改善していきます。
パニック障害の方に多い首コリ
パニック障害の症状がある方で特に多いのが、『首コリ』です。
先にも説明しましたが、首コリは脳に近いところの神経を圧迫するので、脳に影響を及ぼします。特に首の後ろの筋肉のコリは、身体の表面ではなく奥に出来やすいです。それらのコリが、自律神経の中枢がある脳幹(視床下部)を圧迫し続け、交感神経が過緊張状態となり、症状を次々と引き起こしていきます。
まずは、首コリの解消をすることがパニック障害改善の第一歩となります。
パニック障害の当院の治療 3つの特徴
当院は以下の3つの特徴によりパニック障害を改善に導きます。
根本原因への鍼治療
触診で一つ一つ確認しながら、治療を進めていきます。
多数の鍼でコリを狙い撃ち
当院では、少し太めの鍼を50~100本使用し、不調の原因となっているコリにアプローチしていきます。一般的な鍼治療では髪の毛ほどの太さの鍼を使用しますが、当院では一般的な鍼よりも少し太い鍼を使います。
太い鍼を使うことで、硬くなった身体のコリを一度壊していき人間が本来持っている自然治癒力を最大限に引き上げる治療をしています。
鍼治療とセルフケア
当院のパニック障害の施術スタイルは、「鍼治療」と「セルフケア」の二本柱です。パニック障害は、鍼施術のみで簡単に治るものではありません。患者さんのセルフケアが必ず必要です。毎回の施術後には、家で簡単に出来るセルフケアをお伝えしています。首や胸、お腹、ふくらはぎなど全身のコリをほぐすセルフケアを続けることで、全身の血流が良くなりパニック障害の改善に繋がります。
これらの治療法で、パニック障害にお悩みの方の改善に向かうお手伝いをさせていただいています。パニック障害にお困りの方、ぜひ当院にご相談ください。
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