春が近づくと、くしゃみ・鼻水・目や喉のかゆみに悩まされる方が増えますね。
ずばり、それは「花粉症」です。
医学的には、「季節性アレルギー性鼻炎」と言います。
街では、皆がマスクをし始め、そこらじゅうで止まらない「くしゃみ」が聞こえてきます。
「体質だし仕方ない・・・」
「この時季は花粉症になるのが当たり前!」
とか思っていませんか?
今回のブログでは、実は花粉症って体の状態を現すバロメーターですよ!というお話をします。
昔は『花粉症』なんてなかった

花粉症は、現代では「国民病」といわれるくらい多くの人が悩まされる症状です。
かく言う私も、数年前までは15年以上毎年悩まされていました。
しかし、昔は『花粉症』という症状はなかったというから驚きです。
数年前にお客さんからこんな話を聞いたことがあります。
90代の高齢男性、
「子どもの頃、春が近づくと山に花粉がたっぷりついたスギの枝を取りに行き、お風呂に入浴剤として入れていた。体が温まって気持ちがいいんだよ。」
というのです。しかも、どこの家の人もそうしていたそうです。
それを聞いて鳥肌・・・、
花粉症だった私は、その話を聞いただけでくしゃみが止まらなくなりそうでした。
なぜ昔より『花粉症』が増えたのか?

『花粉症』というものは、戦前にはなかったと言われています。
では、なぜ昔は『花粉症』がなかったのか、1つずつ解説していきます。
杉の木が増えた

花粉症が昔はなかった理由に、杉の木の数が関係しています。
戦後、日本は焼け野原となり住宅用の木材が不足しました。
そのため、焼けた山々には住宅用の木材などに使うための杉の木がたくさん植えられ、急速に杉の木が増えたことで、『花粉症』の人が増えたと言われています。
アスファルトが増えた

昔、日本の道路の多くは土でした。土の地面に落ちた多くの花粉は、土に含まれる水分や微生物によって吸着や分解されるので、再び宙に舞い上がることはほとんどありません。
しかし、現代はどうでしょうか?
土だった地面のほとんどがアスファルトやコンクリートに変わりました。落ちた花粉は吸着・分解されないので、人が歩いたり、車が走ったり、風が吹いたりするたびに、花粉は何度も何度も舞い上がり空気中を漂うのです。
「田舎よりも都会の方が花粉症の人が多い」というのも、そういった理由があります。
大気汚染により花粉が汚れて凶暴化する

花粉自体は実はサイズが大きいので、呼吸器系の奥深くに入ることは難しいと言われています。なので、花粉単体では『花粉症』という症状は起きないと考えられます。
しかし、自動車の排気ガスや、工場からの排煙、PM2.5などの大気汚染物質よって花粉の表面が傷つけられると、中のアレルゲン物質が放出されやすくなるということが研究でも分かっています。また、花粉と一緒に大気汚染物質が体内に取り込まれることで、アレルギー反応をより強く引き起こすことも明らかとなっています。
つまり、都会の花粉は「汚れをまとい凶暴化」することで、『花粉症』の症状を引き起こすのです。
食生活の欧米化が進んでいる

昔の日本人は、野菜・魚・穀物が中心の食事で、味噌や納豆・漬物などの発酵食品を多く摂取していました。これらは腸内環境を整え、免疫機能を正常に保っていました。
しかし、現代は食生活が欧米化しています。
肉類や脂質、小麦や加工食品の摂取が増えたことで、腸内細菌のバランスが昔とは大きく変わりました。免疫細胞の約7割は腸に存在すると言われており、腸内環境が悪化したことで、私たちの体は免疫の過剰反応(アレルギー反応)を引き起こすようになってしまったのです。
ストレス社会となった

現代社会はストレス社会です。
毎日の満員電車での通勤、残業、仕事のプレッシャー、人間関係の悩み、過度な疲労、睡眠不足など、ありとあらゆるところにストレスの要因となるものが隠れています。それらの積み重ねは、交感神経を優位にし、体が常に緊張状態に置かれている状態を作り出します。
すると、副交感神経がうまく働かなくなり、慢性的な疲労や心身の不調を引き起こす原因となるのです。
こうして自律神経のバランスが崩れると、免疫システムが過剰に反応しやすくなり『花粉症』の症状を引き起こし、重症化させる要因の一つとなります。
『花粉症』は免疫の過剰反応である

『花粉症』は、体の中に侵入した花粉に対する過剰な免疫反応のことを指します。
免疫反応は本来、異物を除去するために反応しますが、過剰に反応してしまうことでアレルギーとなり、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状が現れます。
花粉症のメカニズムについては、下の記事を参考にしてください。
『花粉症』と自律神経の深い関係

『花粉症』を考えるときに注目したいのが「自律神経」です。
実は、花粉症と自律神経は深い関係があります。
そもそも自律神経ってなに?

自律神経は、大きく分けて「交感神経」と「副交感神経」の2つがあります。
交感神経・・・活動や緊張時に優位に働き、心拍数や血圧を上げて体を戦闘モードに整えます。
副交感神経・・・休息やリラックス時に優位に働き、心拍数を落ち着かせ、消化や睡眠を促進します。
この2つの神経がシーソーのように切り替わることで、心身のバランスは保たれています。
そして、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズに行われることが、日常生活を快適に過ごすための大きなポイントとなり、このバランスが崩れると心身にさまざまな不調が生じてしまうのです。
自律神経が乱れると免疫システムも狂う

免疫システムは本来、体内に侵入したウイルスや細菌などの有害な異物から体を守るために機能しています。
健康な状態(自律神経が乱れていない状態)では、血液中の免疫細胞が適切な比率に保たれているため、花粉に過度に反応しづらいのですが、免疫システムのバランスが崩れると、本来体にとって無害であるはずの花粉に対しても過敏に反応してしまうことがあります。
免疫システムの機能を低下させる原因の一つが「自律神経の乱れ」です。
特に、過労や睡眠不足、人間関係、食生活の乱れ、喫煙などが体にとってストレスとなり、一時的なら大丈夫ですが慢性的にこのようなストレスがかかると、免疫バランスが崩れ始めます。
このことから、『花粉症』と自律神経は密接に関係しており、自律神経を整えることが免疫機能の低下を防ぎ、『花粉症改善』のカギとなると言えます。
その『花粉症』実は体の悪さを現してくれている

その『花粉症』、
「体質だから仕方ない」と諦めていませんか?
花粉症は、単なる鼻や目の問題ではありません。「免疫・自律神経・生活習慣・食習慣」などありとあらゆるものが関わる全身の反応であり、身体の叫びでもあります。
その全身の反応や叫びを薬で止めたり、無視したりしていませんか?
薬は、症状を感じないよう一時的に麻痺させるものであって、解決するものではないことを知っておきましょう。
- 睡眠をしっかりとる
- 食事は和食を中心にする
- 身体の緊張をため込まないようにする
『花粉症』は、身体の内部環境を変えることで、症状の出方が大きく変化します。
まとめ

つらい『花粉症』、
実はそれは、身体からの声でありSOSだよ!というお話をさせていただきました。
『抑える』から『整える』へ。
鍼灸では、「身体を整える」お手伝いをすることもできます。詳しくは、下の記事を参考にしてみてください。
ほんの少し生活を見直すだけで、身体は整い始めます。ぜひ身体と向き合ってみてください。



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